日本ブリーフサイコセラピー学会

日本ブリーフサイコセラピー学会 第32回 東京オンライン大会
The Japanese Association of Brief Psychotherapy Annual Meeting

特別講演

9月11日(日) 13:30~15:00

「スキーマ療法:認知行動療法の新たな展開」

講師
伊藤絵美(洗足ストレスコーピング・サポートオフィス所長/千葉大学子どものこころの発達教育研究センター特任教授)

講師略歴
 慶應義塾大学文学部人間関係学科心理学専攻卒業。同大学大学院社会学研究科博士課程修了、博士(社会学)。公認心理師、臨床心理士、精神保健福祉士。
専門は臨床心理学、ストレス心理学、認知行動療法、スキーマ療法。
 大学院在籍時より精神科クリニックにてカウンセラーとして勤務。その後、民間企業でのメンタルヘルスの仕事に従事し、2004年より洗足ストレスコーピング・サポートオフィスを開設。
 主な著書に、「事例で学ぶ認知行動療法」(誠信書房)、「自分でできるスキーマ療法ワークブックBook 1 & Book 2」(星和書店)、「ケアする人も楽になる認知行動療法入門 Book 1 & Book 2」「ケアする人も楽になるマインドフルネス & スキーマ療法 Book 1 & Book 2」(いずれも医学書院)、「イラスト版 こどものストレスマネジメント」(合同出版社)、「セルフケアの道具箱:ストレスと上手につきあう100のワーク」(晶文社)、「世界一隅々まで書いた認知行動療法・認知再構成法の本」(遠見書房)などがある。

講演概要
 スキーマ療法とは、米国のジェフリー・ヤングが構築した、認知行動療法を中心に、アタッチメント理論、ゲシュタルト療法の技法、精神分析における概念などが有機的に統合された心理療法である。元来は境界性パーソナリティ障害に焦点を当てていたが、現在はパーソナリティ障害に限らず、「生きづらさ」を抱える人に幅広く適用されている。本講演では、スキーマ療法の二大理論モデルである「早期不適応的スキーマ」と「スキーマモード」について概説し、それらを臨床実践のなかで実際にどのように展開するか、特に「治療的再養育法」という治療関係について具体的に紹介したい。

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